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Vol.63

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      R E I C マ ガ ジ ン  Vol.63       
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2016.12.6 ━━━━━
11/22に発生した福島県沖地震では、仙台港で最大1.4mの津波を観測し、
テレビ各局では“津波!”“今すぐ避難!”というテロップや呼びかけが繰り
返し放送されましたが、外国人観光客等は状況を理解し、避難行動に結び
付いたでしょうか。観光立国を目指す日本、英語等での情報提供のあり方も
急ぎ検討する必要があると思われます。
本号では、神奈川県三浦市にて地域防災に取り組まれている、防衛大学
佐藤紘志名誉教授による特別寄稿をお届けいたします。

━━━ INDEX ━━━
[1] 特別寄稿
   『退職後10年でやったことなど』
      防衛大学校 名誉教授   佐藤紘志氏

[2] REICニュース
  1. 第16回国土セイフティネットシンポジウムのご案内
  2. 第19回REIC防災セミナー開催のお知らせ

[3] 防災 “あったらうれしい” グッズ

[4] 事務局より
   年末年始休業のお知らせ

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[1] 特別寄稿
   『退職後10年でやったことなど』
    防衛大学校 名誉教授   佐藤紘志氏
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私は、約10年前に40年勤めた防衛大学校を退官しました。
退官前後に考えたことは、お世話になった社会に何がしかの貢献を
したいということで、一つは、地域社会への私なりの貢献(地域防災
フォーラム:5年間、30回で終了)、二つ目は、大学卒業以来お世話に
なった建設業界への貢献(三浦半島地域防災懇話会)でした。
現在も続けている防災懇話会は、ミーズ設計連合協同組合の仲間達と
やっているもので、三浦半島の防災力の向上と活性化を目的とした
会です。
1995阪神淡路大震災以来、震度7の地震が2004新潟県中越地震、
2011東日本大震災、2016熊本地震と続いており、その間隔が微妙に
短くなっていることが気になります。1923関東地震以来、多くの分野での
耐震設計基準(指針)は、大きな地震が起きる度毎に逐次改定されて、
更には、地震・津波警報システムの開発などによって、ソフト面の対策も
進んできており、現在では数十年から百年単位で繰り返される海溝型
地震へは十分な対応が可能でありますが、繰り返し周期が1000年
オーダーと長い内陸活断層型地震への対応は、被害は局所的であると
してもまだ不十分であります。この問題は、日本全国に活断層が
分布しているので、かなり厄介な問題です。最近では、危機耐性という
概念で、従来の耐震設計の想定外の外力に対処することが考えられ
ております。これは、例えば、住宅設計の分野では、“例え、数千年に
一度の地震であっても、一度起これば甚大な被害になる地震に対して、
「壊れても、人の命は助かる」構造のようなものが出来ないか“と言う
課題です。追加費用の問題はありますが、建築界の叡智の結集が
期待されております。
「あら楽し 思ひは晴るる 身は捨つる 浮世の月に かかる雲なし」
                             (大石内蔵助辞世)
という心境には、ほど遠いこの頃です。

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 [2] R E I C ニ ュ ー ス
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1. 第16回国土セイフティネットシンポジウムのご案内

 【総合テーマ】
 「自然災害に立ち向かうSIP ~世界一の防災技術をどう活かすか~」

 日時 : 2017年2月3日(金)13:00~17:00
 場所 : パシフィコ横浜 アネックスホール I・J会場
 主催 : 国立研究開発法人防災科学技術研究所
      特定非営利活動法人リアルタイム地震・防災情報利用協議会

※招待状の申込みは「震災対策技術展」横浜のホームページより
  受付中です。
※シンポジウム参加申込みは、12/12(月)以降、「震災対策技術展」
 横浜のホームページより受付可能です。
 「2/3(金)13:00~16:45 I・J会場(205・206会議室)自然災害に
 立ち向かうSIP」を選択してお申込みください。
 http://www.shinsaiexpo.com/yokohama/

2. 第19回REIC防災セミナー開催のお知らせ 

特定非営利活動法人日本防災士会と合同で「大震災と通電火災」と
題し、防災セミナーを開催いたします。
会員・非会員問わず、広く皆様にご参加いただけます。
皆様お誘い合わせのうえ、ぜひお運びください。

  日時 : 2017年1月15日(日)13:30~17:00 (受付:13時)
  会場 : タワーホール船堀 イベントホール(2階)
  参加費:無料(先着順)
  主催 : 特定非営利活動法人リアルタイム地震・防災情報利用協議会
       特定非営利活動法人日本防災士会

  詳細・参加申込みはこちら

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[3] 防災 “あったらうれしい” グッズ
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飲料水・ラジオ・懐中電灯など定番の備蓄品以外で、意外と役立つ
“あったらうれしい”ものをご紹介します。

第3回:風呂敷

近年、風呂敷の活用が見直されてきていますが、防災用品としても
非常に有効なアイテムです。
モノを包むということからも、包帯や三角巾代わりににもなりますし、
角を結んでバックの代わりにしたり、赤ちゃんの抱っこ紐にも変身!
撥水性の風呂敷もありますので、お気に入りの柄を一枚用意して
おくといいですね。

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[4] 事務局より
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◆ 年末年始休業のお知らせ ◆
  休業期間 : 12月29日(木) ~ 1月3日(火)
  新年は1月4日(水)より通常業務を開始します。

◆ 編集後記 ◆
 一年間REICマガジンをご覧いただきありがとうございました。
 REICマガジンは月に一回の発行となりますが、最新情報をより早く
 皆様にお届けできるよう、11月よりFacebookも始めました。こちら
 各種イベントなどの情報は、こちらもどうぞご利用ください。
 来年も引き続きどうぞよろしくお願いいたします。 

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発行開始月:2011年10月
発行元:〒111-0054 東京都台東区鳥越2-7-4 エス・アイビル4F
特定非営利活動法人リアルタイム地震・防災情報利用協議会 事務局
TEL:03-5829-6368 FAX:03-3865-1844 HP: http://www.real-time.jp
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