Vol.54
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R E I C マ ガ ジ ン Vol.54
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2016.3.4 ━━━━━
来週の3月11日で、東日本大震災から丸5年となります。
あのとき、どんな情報が届いていれば、尊い命が助かったか。
彼らには、そのとき、どんな情報が必要とされていたのか。
“情報”は、そこにあるだけでは意味をなさないのであって
それをいかに届けるか、どのように利用するかが重要だと振り返ります。
本号では、東北大学 越村教授により特別寄稿をお届けいたします。
━━━ INDEX ━━━
[1] 特別寄稿
『リアルタイム津波浸水予測技術の確立に向けて』
東北大学災害科学国際研究所 教授 越村 俊一氏
[2] REICニュース
1. 「全国被災地語り部シンポジウムin東北」のご案内
2. 「3.11から5年。続く私たちの旅」のご案内
[3] 歴史に学ぶ ==3月の災害史==
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[1] 特別寄稿
『リアルタイム津波浸水予測技術の確立に向けて』
東北大学災害科学国際研究所 災害リスク研究部門
広域被害把握研究分野 教授 越村 俊一 氏
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2011年3月11日14時46分,私は東京駅にいました.
すぐに駅を出てレンタカーを借りて仙台に向かいましたが,
ラジオからは断片的な情報しか入りませんでした.
浸水域や被害の全容把握が極めて困難であり,
被害の全容が判明するまで数ヶ月を要しました.
震災を機に,リアルタイムで得られる観測データやシミュレーションを
用いて被害を推定し,社会で共有することで,
減災力を向上できるという思いのもと,
「リアルタイム津波浸水被害予測」のプロジェクトがスタートしました.
地震発生から10分以内に津波の発生を予測,10mメッシュという
高分解能の浸水・被害予測を,10分以内に完了することを目標とし,
10-10-10(トリプル・テン)チャレンジと名付けて
研究開発・実証に取り組みました.
東北大理学研究科の日野亮太教授と太田雄策准教授,
東北大サイバーサイエンスセンターの小林広明教授,
NEC,国際航業,日立造船,NTTコミュニケーションズといった
民間事業者との産学連携研究の結果,目標を達成,
東北大のスパコンSX-ACEを災害時に緊急利用するという運用を確立し,
京コンピュータを凌ぐほどのパフォーマンスを得ることができました.
当然,先端技術が減災に役立つかを検証する必要があります.
東京大学の目黒公郎教授のグループが震災時の石巻市のデータを
分析して検証しました.
例えば,リアルタイム被害予測情報の取得により,
災害対応のリードタイムを大幅に短縮できること,
被害量の迅速な把握により状況把握までの期間を大幅に短縮できること,
仮設住宅等の土地を必要とする対応について,
土地情報のデータベース化により利用可能な土地の検討に関する
工数を大幅に削減できるなど,様々な災害対応の局面において
有効に活用できることが実証されつつあります.
迅速な被害情報の把握と発信を通じて地域を支援し,
災害に対するレジリエンスの向上に資するためのG空間防災モデルを
全国・世界に展開することを今後の目標としたいと考えています.
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[2] R E I C ニ ュ ー ス
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1. 「全国被災地語り部シンポジウムin東北」のご案内
3月22日(火)第4部:津波避難システム社会実験では、
(一社)東北地域づくり協会と合同で、REICが担当しております。
当日は、REIC理事長 大保直人による「緊急津波避難情報システム」の
社会実験を行います。
その他、専門家によるパネルディスカッション、語り部による
ワークショップなど、2日間にわたり東北から全国への
情報発信を行います。
皆様お誘い合わせのうえ、ぜひお運びください。
日 時 :平成28年3月21日(月祝)・22日(火)
会 場 :南三陸ホテル観洋(宮城県南三陸町黒崎99-17)
および南三陸町内
入場料 :無料(定員200名、事前登録)
主 催 :「全国被災地語り部シンポジウムin東北」実行委員会
共 催 :南三陸ホテル観洋
※各部ごとにご希望のプログラムに参加できます。
詳細は、南三陸ホテル観洋ホームページをご覧ください。
「南三陸ホテル観洋」 http://www.mkanyo.jp/
「全国被災地語り部シンポジウムin東北」 http://goo.gl/dxYfdV
2. 「3.11から5年。続く私たちの旅」のご案内
REIC賛助会員 河田惠昭教授がセンター長を務める「阪神・淡路大震災記念
人と防災未来センター」では、東日本大震災から5年を機とした
企画の一環で、ウェブサイト上でのアンケートリサーチ及び
画像の投稿募集を行っています
サイトでは、東日本大震災についてのご経験や、現時点で個々人が
感じていること等をうかがいます。
被災地内外に関わらず、どなたでもご参加いただけます。
是非、みなさまのご協力をお願いいたします。
◆「3.11からの旅」アンケート・画像投稿 特設サイト
回答は、下記の特設サイトからWEB回答でお願いします。
http://hitobou.com/exhibition/EJ5th/
◆アンケート調査の第一次締切は、3/7(月)となりますが
3/10(木)頃までを目途にご回答いただければ幸いです。
◆リサーチ内容の活用について
今回のリサーチ内容を活用して構成する企画展が3/11(金)より開催されます。
皆様お誘い合わせのうえ、ぜひお運びください。
企 画 :「3.11から5年。続く私たちの旅」(仮)
日 時 :平成28年3月11日(金)~6月末頃(予定)
会 場 :人と防災未来センター 西館2F防災未来ギャラリー(有料ゾーン)
(兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-5-2)
主 催 :阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター
※詳細は、下記ホームページをご覧ください。
企画サイト http://hitobou.com/exhibition/EJ5th/
阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター http://www.dri.ne.jp/
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[3] 歴史に学ぶ ==3月の災害史==
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REICマガジン発行月における過去の災害史をご紹介します。
過去の災害から、現在の備えを学ぶきっかけになれば幸いです。
・1933年(昭和8年) 昭和三陸地震津波
・1964年(昭和39年) アラスカ地震津波(アメリカ)
・1982年(昭和57年) エルチチョン火山噴火(メキシコ)
・2005年(平成17年) 福岡県西方沖地震
・2011年(平成23年) 東北地方太平洋沖地震《東日本大震災》
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※今号から配信の皆様へ
本メールは、「第15回 国土セイフティネットシンポジウム」(パシフィコ横浜)に
事前参加登録、ご来場登録、当日お名刺受領等により、メールアドレスを頂きました
皆様に、リアルタイム地震・防災情報利用協議会からお送りしています。
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※ 本メールは配信を希望された方、REIC会員の方(前会員の方も含む)、
REIC主催のイベントにご協力、ご参加いただいた方にお送りしています。
REICマガジンの配信申込み・停止およびご意見・ご感想・情報提供は
こちらまで
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【REICマガジン】
発行日:月1回・毎月上旬発行(休刊:GW、年末年始など)
発行開始月:2011年10月
発行元:〒111-0054 東京都台東区鳥越2-7-4 エス・アイビル4F
特定非営利活動法人リアルタイム地震・防災情報利用協議会 事務局
TEL:03-5829-6368 FAX:03-3865-1844 HP: http://www.real-time.jp
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