特定非営利活動法人 リアルタイム地震・防災情報利用協議会

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                             平成24年4月2日 Vol.7
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さあ、新年度の始まりです。
今朝は、新入社員の姿も見られ、初々しく活気を感じました。
REICマガジン4月号どうぞご覧ください。

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・ 特集① ………… REIC片山会長がシリーズでお届けする
            かたやま通信-No.7『(続)私のコーヒータイム』
・ 会員トピック …… 『 株式会社システムズ』 (本社:仙台市若林区)
・ 特集② ………… REIC 3.11 ~風の便り~ Vol.6
・ REICニュース … Googleのビデオチャットによる情報発信イベント開催,
             地震・津波災害軽減国際シンポジウム参加報告

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■ 特集①  かたやま通信-No.7『(続)私のコーヒータイム』
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 前に『私のコーヒータイム』という駄文を書いたすぐあとのことである。
大学へ行く途中のコーヒー屋で、印刷屋の社長さんとお会いした。二人とも、
自宅に仏壇と神棚が並んでいることなどを話しているうちに、話が思わぬ
方向に向かった。

 だいぶ前に、社長さんが目の不自由な方と麻雀をすること、相手があんまり
強いので最近は止めたことは伺っていた。麻雀では、摸牌(モーパイ)が
できるから、健常者とまるで違わないのだ。しかし、なぜ目の不自由な方たち
との付き合いが始まったのかは分からなかった。この社長の印刷屋さんでは、
点字の印刷も手掛けておられたのだ。そういえば、だいぶ前に、「うちでは
表面の盛り上がった特殊な印刷も扱っている」と言われていたのを思い出した。

 日本には、目の不自由な方が40万人おられるそうだが(厚労省のデータ
によると、もうちょっと少なくて、30万人から35万人)、その中で何とか
点字が読める人は8%にすぎない。すらすら読めるとなると、さらにその1割
だという。3,4千人ということだ。駅の切符売り場に点字を使った掲示があるが
、 あれに実際に触っている人を見たことがありますかと聞かれた。歩道にある
黄色の点字ブロックはほとんど利権がらみだという。

 「それまで世の中の役に立つことは何もしてこなかった。私も50の声を聞いて、
いくらかでも社会にお返しできることは」と考えた結果が点字印刷だったのだ。
今では、点字の教科書も印刷しているとおっしゃるので、つい、いったい
何部ぐらい出るんですかと聞いてしまった。それに対する答えには驚いた。
「1学年20冊、小学校の1年から6年まで全部合わせて120冊」というのである。

 また、ある財団の寄付金を受けて、漢字の点字化を進めているという。
小説を読むにしても、表音文字だけでは雰囲気が出ない。この財団は、
いろいろな分野の研究や開発をサポートしているらしいが、本当に役に立つ
支援はこれが初めてだと言われたそうである。

 目の不自由な方たちの協会もあるが、そういう協会のトップは、だいたいが
お金には不自由していない方で、いつも健常者の秘書が付いているから、
本当の意味の不自由を感じておられないという。「切符売り場に、あんなに
小さな点字を付ける位なら、災害時に役に立つ大きなマークでも付けた方が
よっぽどいいと、いつも言っているのだが」と言われる。

 コーヒー屋では、たまには、こんなにためになる話も聞けるのだ。だが、
私が勤務している東京電機大学のキャンパスが神田から北千住に移って
しまったので、このコーヒー屋に立ち寄ることはなくなってしまった。
寂しいかぎりである。

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■ 会員トピック   『 株式会社システムズ』
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 3.11東日本大震災の被災地である宮城に本社を置く㈱システムズです。
仙台市若林区の本社・事務所も建物に甚大な被害を受け、約3キロ先迄に
津波が来ました。自宅を流失する被害を受けた社員もおりましたが、社員、
並びに家族も含め亡くなった者が無かったのが不幸中の幸いでした。

 先般、NHKの番組(宮城ではクローズアップ東北)にて、津波などの災害時に
避難情報を伝える方法の在り方、スピーカーの明瞭度、災害停電時の
電源供給などの問題など、その原因究明と、今後の対策を取り上げておりました。

 弊社は現在、創業以来培った防災・情報通信分野のノウハウを活かし、
緊急地震速報・J-ALERTの防災情報のIPネットワーク活用による配信、
防災情報拡声用長距離伝達スピーカー、災害FM局整備など防災無線を
補完する設備、広域指定避難所における災害停電時の電源供給設備として
太陽光発電・蓄電池設備など、復興計画における防災・減災体制構築の
お手伝いをさせていただいております。

 被災地の企業として、災害発生時の情報伝達による減災「多くの命を救う」実現の
お役に立てるよう、引き続き尽力してまいります。

 又、復興事業に関わる会員法人様の、東北エリアにおける防災・情報通信
システムの構築に関する設計・施工・保守のお役に立てればとも思っております。
何卒、引き続きのご支援、ご指導の程よろしくお願い申し上げます。

㈱システムズ : http://www.stm-systems.co.jp/

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このコーナーでは、毎回、正会員様の企業・団体紹介や企業広告を掲載します。
掲載内容を募集しておりますので、掲載をご希望の正会員様は、
reic_magazine@reic.or.jp までお申込みください。
(※ご希望者多数の場合は、申込先着順に掲載させていただきます。)

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■ 特集②  REIC 3.11 ~風の便り~ Vol.6
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REIC水井です。

今回は、3月11日で発災から1年を迎えた被災地の話をいたします。

 3月は岩木研究員が1日から気仙沼市に、水井は9日から仙台市に
入りました。各自、宮城県社会福祉協議会や気仙沼市の各団体と
いつもどおりの連携協力を行ないながら、当日3月11日を迎えました。

 現地の方々にとってこの日は多くの知り合いを亡くされた日であり、
以前からも仮設住宅の方との話の中では、「静かに1日を過ごしたい日」
との意見が出されておりました。

 そのためこの日は、わざわざ被災地沿岸部などへは出向かずに、
それぞれが、それぞれの場所で静かに追悼することとしました。

 水井は仙台市の東北大学片平キャンパスにて「市民とボランティアの集い」
に協力スタッフとして参加し、岩木は気仙沼市の追悼式に参列しました。
どちらの追悼式でも、14時46分には黙祷が行なわれ、そして震災発生
2年目となりました。全国の多くの方々はテレビにて視聴されていたのだと
思います。

 この1年の間、久慈市、宮古市、大槌町、釜石市、大船渡市、陸前高田市、
気仙沼市、南三陸町、女川町、石巻市、東松島市、七ヶ浜町、仙台市、
名取市、岩沼市、亘理町、山元町、新地町、南相馬市など岩手県から
福島県までの各町をめぐって技術・情報支援と記録活動をしていますが、
沿岸部の景色で変わったのは、震災流出物(ガレキとは言って欲しくない
そうです)が地域の端っこにうず高く集められただけな気がします。

 「建物の基礎だけが残った更地」が広がったままの風景は、はたして
いつまでこのままなのでしょう。
 ただ、少しだけ「復興商店街」や「コンテナの仮店舗」が道路沿いに
建ち始めてきました。今後は、このように前を向かれている方々の活動を
情報支援できればと考えています。

 そこで、2年目を向かえる被災地住民から生の声を直接発信する1つの
手段として、「復興ハングアウト On Air」と言う取り組みをREIC 3.11では
始めました。

 「復興ハングアウト On Air」とはGoogle+のハングアウト機能(ビデオ
チャット)を利用した、netで行なうパネルディスカッションです。
 生放送の視聴はGoogle+の「復興ハングアウト」ページより可能です。
また後日、YouTubeでも録画を閲覧することもできます。

<第一回ハングアウト生放送は、4 月 4 日 18:20 ~ >
 地元のために活動されていますラジオ、宮城県石巻市、山元町、福島県
南相馬市の臨時災害FM局をつないで、「被災地復興の挑戦と現実。ラジオが
届けた情報と地域の絆」を語り合います。

当日、生放送を視聴する場合は、

1) Google+ で 「復興ハングアウト」のページをフォローしてください。
     URL: https://plus.google.com/u/0/117994033388936375907/

2) 4 月4 日(水)18:15 になったら、「復興ハングアウト」のページにアクセスして、
  Google+ ハングアウト オンエアの画面をクリックし視聴を開始します。

3) 質問がある場合は、今回のハングアウト オンエアのポストの下方にある
  「コメント」というリンクをクリックし、質問を記入してください。
  または、reic-hangout@googlegroups.com 宛にお送りいただいても結構です。

 REICがコーディネーターとなり、現地の各団体と活動を進めます。
Google は Google+ ハングアウトの技術サポートを行います。

 次回は、上記の「復興ハングアウト」の舞台裏と、もう少し現地の
復興状況についてご紹介したいと思います~。(‘_’)/

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■ R E I C ニ ュ ー ス
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○ Googleのビデオチャットによる情報発信イベント開催!
         4月4日(水) 18:20-19:15(予定)

 「被災地復興の挑戦と現実。ラジオが届けた情報と地域の絆」
   詳細はこちら http://www.real-time.jp/pdf/120404_event.pdf

○ ~ 参加しました ~
    『地震・津波災害軽減国際シンポジウム』
    ー東日本大震災の教訓を世界で共有するためにー

 3月14日、15日に標題のシンポジウムが仙台国際センターで開催されました。
(独)国際協力機構(JICA)、(独)科学技術振興機構(JST)が連携して推進する
地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS)において地震・津波災害の
多発国であるインドネシア、フィリピン、ペルー、チリと協力し、地震・津波防災
科学技術を国際的に高めるための調査研究を纏め、さらに、この度の東日本
大震災や各国における震災の貴重な経験・教訓を相互に共有し、各国の
地震・津波に対する防災力向上に資する方策を議論するシンポジウムです。

 環太平洋の地震・津波被災国が集まっての国際会議は、同じ経験を
共有しているもの同士の連帯感のような雰囲気を強く感じました。
地震・津波の被害を少しでも軽減したいという共通の目標に向かって、
少しでも前進することができればいいなと思います。 (記 REIC松田)

シンポジウム詳細 http://www.bosai.go.jp/event/sendai2012/index.html

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発行日:月1回・毎月上旬発行(休刊:GW、年末年始など)
発行開始月:2011年10月

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TEL:03-5366-2720 FAX:03-5366-2740 HP: http://www.real-time.jp
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