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Vol.51

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      R E I C マ ガ ジ ン  Vol.51       
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2015.12.8 ━━━━━
先日開催した「第17回REIC防災セミナー」では、定員を超えるお申込みを
頂き、誠にありがとうございました。REICでは、今後も皆様にご参加頂ける
セミナーを企画して参ります。皆様のご参加をお待ちしております。
なお、本セミナーでもご講演頂きました、東京大学地震研究所 市村准教授に
よる特別寄稿を、本号にてお届けいたします。

━━━ INDEX ━━━
[1] 特別寄稿
   『計算科学にふれてみて思うこと』
      東京大学 地震研究所  准教授 市村強氏

[2] REICニュース
   1.  第15回国土セイフティネットシンポジウムのご案内
   2.  米国議会調査機関:GAO視察団対応について
   2.  第17回REIC防災セミナー開催報告
   3.  「地震防災フォーラム2016」のご案内

[3] 歴史に学ぶ ==12月の災害史==

[4] 事務局より
   年末年始休業のお知らせ
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[1] 特別寄稿
   『計算科学にふれてみて思うこと』
     東京大学 地震研究所  准教授 市村強氏
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地殻変動,地震動,大規模構造物,都市と対象を様々に,計算科学を
ベースとした地震工学・地震学の研究をしております.
京コンピュータを使わせていただける機会に恵まれましたので,
いまはそちらの方面へ力をいれています.
京コンピュータは,82,944台の計算機を高速ネットワークで結んだ
スーパーコンピュータです.一台の計算機には8個のコアを持つCPUが
ひとつ搭載されています.すべてあわせると663,552個の計算を一度に実行
することが可能です.当然のことながら,このようなスーパーコンピュータを
使いこなすことは難しく,学生と一緒に七□八□を繰り返しました.
しかし,「人間,追い込まれるとなんとかなる」もので,
いまではなんとか使えるようになりました.

粗すぎる数値解析モデルを用いると数値解析結果には無視できない
誤差が生じます.
十分な精度で数値解析を行うためには,必要十分な細かい数値解析モデルを
用いる必要があるのです.参照解があれば,どの程度の細かさで解析すれば
数値解析の精度が保証できるのかが分かります.しかし,この参照解を
求めるには膨大な数値解析コストが必要になります.そこで京コンピュータを
用います.地震に関する数値解析結果の品質保証のための参照解をつくれる
ように,高詳細な数値解析を順次行っていく予定です.
また,新たな超大規模数値解析手法も開発していく予定です.

京コンピュータに関連して,アメリカ計算機学会が主催しているSCという
国際会議に参加してきました.これは,計算機科学・計算科学の分野横断的な
国際会議のなかで最高とされているものの一つで,計算機の専門家だけではなく
天文・バイオ・物性等の様々な分野の研究者が集います.幸い,このような
コミュニティから見ても,地震関連のデータ量・解析コストは膨大で,まだまだ
手つかずになっています.IoTやビックデータ等と相まって地震関連でもさらに
大きな動きが近い将来に出来てくるのかもしれません.

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[2] R E I C ニ ュ ー ス
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1. 第15回国土セイフティネットシンポジウムのご案内
 【総合テーマ】
 災害情報の最前線! ~今!災害への備えは、未来の安全対策です~

 開催日時 : 2016年2月4日(木)13:00~17:00
 場  所 : パシフィコ横浜 アネックスホール I・J会場
 主  催 : 国立研究開発法人防災科学技術研究所
       特定非営利活動法人リアルタイム地震・防災情報利用協議会

 参加申込みは第20回「震災対策技術展」横浜のホームページよりお願いします。
 「2/4(木)13:00~16:45 I・J会場(205・206会議室) 災害情報の最前線!」を
 選択してお申込みください。
  http://www.shinsaiexpo.com/yokohama/seminar/

2. 米国議会の調査機関Government Accountability Office (GAO:米国
  説明責任局)が、日本の緊急地震速報について視察団を派遣しました。
  本件について、REICと防災科学技術研究所が対応しました。
  詳細につきましては、後日REICホームページにてご案内します。

3. 第17回REIC防災セミナーを開催しました
  日 時:平成27年12月4日(月)13:30~18:00
  会 場:浅草公会堂 第1集会室
  開催報告につきましては、後日REICホームページにてご案内します。

4. 「地震防災フォーラム2016」のご案内
  関西地震観測研究協議会主催の、「地震防災フォーラム2016」が開催されます。
  REIC賛助会員である、東京大学地震研究所 堀宗朗教授による講演のほか、
  防災科学技術研究所 臼田主任研究員の講演もございます。
  皆様お誘い合わせのうえ、ぜひお運びください。

  テーマ: スーパーコンピュータによる地震被害評価と
      災害情報共有・利活用の現状とこれから
  日 時: 平成28年1月15日(金)13:30~16:50
  会 場: 建設交流館グリーンホール(大阪市西区立売堀2-1-2)
  参加費: 一般2,000円(資料付)、学生は無料(資料代別途1,000円)
 
 お申込み・お問合せは、関西地震観測研究協議会事務局までお願いします。
 詳細はこちら

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[3] 歴史に学ぶ ==12月の災害史==
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REICマガジン発行月における過去の災害史をご紹介します。
過去の災害から、現在の備えを学ぶきっかけになれば幸いです。

・1605年(慶長9年)  慶長地震
・1854年(嘉永7年)  安政東海地震、安政南海地震
・1946年(昭和21年) 昭和南海地震
・1987年(昭和62年) 千葉県東方沖地震
・2004年(平成16年) スマトラ島沖地震

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[4] 事務局より
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◆ 年末年始休業のお知らせ ◆
  休業期間 : 12月29日(火) ~ 1月3日(日)
  新年は1月4日(月)より通常業務を開始します。

◆ 編集後記 ◆
 一年間REICマガジンをご覧いただきありがとうございました。
 REICでは、本メルマガを通じ、各種防災情報を皆様にお届けし、
 災害対策の一助となるべく、今後も活動を続けてまいります。
 また、ご購読頂く皆様からも、投稿を募集しております。
 防災関連情報に限らず、各種イベント・セミナー情報やコラムなど
 是非事務局までお寄せください。
 来年も引き続きどうぞよろしくお願いいたします。 

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  こちらまで
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発行開始月:2011年10月
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特定非営利活動法人リアルタイム地震・防災情報利用協議会 事務局
TEL:03-5829-6368 FAX:03-3865-1844 HP: http://www.real-time.jp
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