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Vol.34

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      R E I C マ ガ ジ ン  Vol.34       
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2014.7.7 ━━━━━
[1] REICニュース
   ◆ 新会長ごあいさつ  
   ◆ ≪特別企画≫REIC防災セミナー(第9回)を開催しました
[2] 会員トピック 『㈱つなぐネットコミュニケーションズ』
[3] かたやま通信-No.32『会長職を辞任するにあたって』
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[1] R E I C ニ ュ ー ス
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◆ 新会長ごあいさつ   
 片山恒雄前会長の勇退を受け、去る6月16日開催の定時総会に於いて会長に
選任され、就任致しました。従前に引き続き何卒よろしくお引き立ての程お願い
申し上げます。
 当法人は、平成15年にリアルタイム地震情報利用協議会(REIC)として発足し、
当時気象庁、(独)防災科学技術研究所等が連携して開発中であった緊急地震速報の
開発プロジェクトに参加し、利活用の研究開発を担当し、その後も技術の普及に
務めて参りました。
 平成23年、東日本大震災の教訓から、緊急地震速報のみならず、我が国で発生する
自然災害の被害を軽減するためには、さらに幅広く防災に関するリアルタイム情報を
一般市民の皆様に提供することが極めて重要との認識に基づき、法人の名称も現在の
リアルタイム地震・防災情報利用協議会と改め、地震、津波、気象等の自然災害に
関わる情報を広く提供すべく努力を続けております。
 行政機関、研究機関等、情報をご提供頂く側と地方自治体、民間企業等の情報を
ご活用頂く側の間に立って、自然災害から一般市民の命を守るためにお役に立てる
よう力を尽くして参る所存です。
 何卒よろしくご支援ご協力頂きますようお願い申し上げます。(会長 早山徹)

◆ ≪特別企画≫REIC防災セミナー(第9回)を開催しました
6月16日(月)16:00~16:45、REIC第12期総会終了後、同会場(日本財団ビル)
にて第9回セミナーが開催されました。講師は名古屋大学教授の福和伸夫氏です。
福和氏は、専門は建築耐震工学、地震工学、地域防災で現在名古屋大学減災連携
研究センター長ほか多くの要職に就かれています。

講演題目は「総力を結集し南海トラフ巨大地震を凌ぐ」です。最初に、現在の
都市部に林立する高層建物の危険性に関する説明がありました。高層建物は変形
しやすく、特定の周期で揺れやすいこと。特に軟らかい堆積地盤上の高層建物は
特定の周期で揺れが増幅されることが問題で、実は都市部では土地開発の経緯
(入江や川、沼地等を埋め立てて造成)から、そのような場所に官庁や企業の
重要な建物が建っていることが多いということです。都市の中では、名古屋は
比較的安全であるということも強調されていました。

南海トラフ巨大地震については、先頃最大被害想定として死者32万人超という
数字が出ました。総力を結集し南海トラフ巨大地震を凌ぐためには、一般の方の
啓発よりまず専門家の意識を変えることが重要ということです。例えば、防災に
携わる専門家といえども、自身の耐震対策や災害に対する備えを疎かにしている
人が非常に多いそうです。また、昔から言われている三助の教え(現在の自助、
共助、公助)が防災対策・災害対応を考える際の基本になるということでした。
最後に、福和先生がセンター長を務めている名古屋大学減災連携研究センターの
「減災館」が親子免震システムを取り入れており、研究(耐震研究・揺れる建物)
・備え(人材育成・教育・啓発)・対応(免震・非常用設備)の各拠点となって
いると説明されました。
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[2] 会員トピック
 ≪㈱つなぐネットコミュニケーションズ≫ http://www.tsunagunet.com/
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(株)つなぐネットコミュニケーションズは主事業としてマンション向け
インターネット接続サービスを提供しております。
2007年にはインターネットを活用した緊急地震速報サービスを提供開始し、
以降、マンションや商業ビルに対してインターホンやエレベーター、オート
ドアロックシステムなどと連動した緊急地震速報のシステムを導入して
まいりました。

防災についてはこれまでハード面での提供が中心となっておりましたが、
現在ではマンション管理組合、マンションデベロッパー向けにとどまらず、
企業向けに防災セミナーの開催、防災マニュアル、BCPマニュアル等の作成
支援や総合的な防災コンサルティングを行うなどソフト面も含めた防災対策
に取り組んでおります。

東海地震、東南海・南海地震、首都直下型地震など今後発生が予測されている
大災害に対して、発生時だけでなく、その後の減災のための自助、共助といっ
た面においても世の中が求めるものをタイムリーにサービスとしてお届けして
いけるよう頑張ってまいります。
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[3] かたやま通信-No.32 『会長職を辞任するにあたって』
     REIC顧問(前会長) 片山 恒雄
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 6月16日に開催されたREICの第12期定時総会において、私の会長職辞任が
認められた。総会にご出席いただいた会員の方々はご存じのとおりである。
新しい会長は、長く副会長を務めて頂いていた早山徹さんにお引き受けいただいた。
定時総会も12回目ということは、REICもずいぶん長く続いてきたことになる。
 前にも書いたことがあると思うが、もともとREICがスタートしたのは、1995年
の神戸地震の後に独立行政法人防災科学技術研究所(以下、防災科研と呼ぶ)が
日本中に設置した地震計ネットワークの記録を何とか世の中のお役に立つ目的に
使えないだろうかという思いからであった。このプロジェクトが文部科学省で
採択されて研究が始まったのだが、防災科研だけでは、とても仕事をこなしきれ
ないことがわかって設立したのが、NPO法人「リアルタイム地震情報利用協議会
(REIC)」であった。2003年のことである。昨年、法人の名前を「リアルタイム
地震・防災情報利用協議会」と改めた。
 当時、私は、防災科研の理事長だったので、公式にREICに関わることは遠慮
させていただき、元・文部科学大臣だった有馬朗人先生に会長をお願いし、ご快諾を
いただいた。有馬先生とは、最近もときどきお目にかかるが、「ところで、あのNPOは
うまく行ってるの」と、声をかけてくださる。有馬先生はお忙しいこともあって、
実質的なREIC の運営は、防災科研OBの藤縄幸雄事務局長が担ってくださった。
 私がREICの会長になったのは、2008年のことだから、もう6年間もやってきた
ことになる。赤字状態からの再出発の時期にあたったが、早山徹副会長、大保直人
事務局長(専務理事)や常務理事の方々のご努力によって、ようやく曙光が見えて
きたという状況である。ここ2年ほどは、事務取扱の小島隆雄さんの努力に負うと
ころも大きい。
 会長としての私の努力は、ただ何とかしなければと心配するだけで、貢献と言え
るほどのものは何もなかった。幸い、25年度の決算は小額ではあるが黒字になった。
しかし、まだ、とても楽観視できるほどのものではない。
 私は、引き続き顧問として、邪魔にならない程度にREICに来ようと思っている。
また、許されるならば、額にあぶら汗をかきながら、「かたやま通信」も続けさせて
いただく所存である。
 ともかく、6年間にもわたって、無能な会長をお引き立ていただいた副会長、
専務理事、常務理事、理事、会員の方々に心からのお礼を申し上げたい。
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